【社長 Blog】『宝石のプロが伝える大事な話 – ダイヤモンドの情報開示 -』第4回:天然ダイヤモンドと合成ダイヤモンドの違いー①
宝石のプロが伝える大事な話「 ダイヤモンドの情報開示 」
【 第4回 】
天然ダイヤモンドと合成ダイヤモンドの違い ー ①
皆さまこんにちは。
福山・広島の宝石専門店「ヴァニラ」代表取締役社長
浜田 佳久(はまだ よしひさ)です。
私は、父が営んできた宝石屋に生まれ、
幼いころから美しいものや美術品、
そしておしゃれが好きな学生時代を過ごしました。
宝石の中では特に、ダイヤモンドと真珠が好きで
これまでの約四十年間のバイヤー経験を通して、
ものの価値や見る目を養って参りました。
今回このようなコラムを書かせていただくに至ったのは、
大きな変革期を迎えているダイヤモンド業界の中で、
正しい知識と情報を発信することが、
皆様の間違いのないダイヤモンドの買い方や
選び方につながると考えるからです。
天然ダイヤモンドのタイプⅠ型とタイプⅡ型
今回は天然ダイヤモンドと
合成ダイヤモンドの違いについてお話します。
ダイヤモンドは炭素の結晶ですが、自然で成長する
天然ダイヤモンドは成長の過程で、多くの場合
地球内にありふれてある不純物である
「窒素」を含んで成長します。
この窒素を含むダイヤモンドをタイプⅠ型、
ごく稀に窒素をほとんど含まないダイヤモンドを
タイプⅡ型と分類しますが、
天然ダイヤモンドの98~99%が不純物を含む、
タイプⅠ型になります。
そしてタイプⅡ型の中で最も稀少で純粋なダイヤモンドは、
さらにタイプⅡa型と分類され、
際立った美しさを持つと言われています。その産出量は、
全宝飾用のダイヤモンドの2%以下と非常に少なく、
タイプⅡa型のダイヤモンドが「自然からの贈り物」と
称される由縁でもあります。
天然ダイヤモンドと合成ダイヤモンドの違いとは?
天然ダイヤモンドは自然が時間をかけて作るものなので、
1つとして同じものがありません。
一方、合成ダイヤモンドは人工的に機械が作り出すものです。
例えるなら、天然ダイヤモンドは大自然というクリエーターが、
時間をかけて作り上げた一点物。
合成ダイヤモンドは、同じ規格で作られた量産品となります。
それぞれの良さがありますので、一方的に
合成ダイヤモンドが悪いとは言いませんが、
一番の問題は、宝石としての価値に差があるにもかかわらず、
見分けがつきにくいということなのです。
次回はこの問題をさらに掘り下げていきます。
株式会社ハマダ宝石時計店
ジュエリーショップ・VANillA(ヴァニラ)
代表取締役社長 浜田 佳久
1949年生まれ。福山市、広島市に店舗を構え、今年で創業70周年を迎える宝石専門店の代表。
約40年もの間、ダイヤモンド、色石、真珠など、数々の宝石のバイヤーとして多くの目利きをしてきた経験と審美眼を持つ。
【 メディア情報 】
● 今回のコラムは、2019年5月1日に発行された
備後圏・岡山圏の情報誌
「 経済リポート・1661号 」に掲載されました。
● RCCテレビ「 イマなまっ!」にて、
ヴァニラが出演・紹介されました♪
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