VANillA MAGAZINE

【社長 Blog】『宝石のプロが伝える大事な話 – ダイヤモンドの情報開示 –』第45回:藤田嗣治とダイヤモンドー⑩

2023.02.08 #社長のBLOG

社長ブログ

宝石のプロが伝える大事な話「 ダイヤモンドの情報開示 」

【 第45回 】

藤田嗣治とダイヤモンドー⑩


皆さまこんにちは。

 

福山・広島の宝石専門店「ヴァニラ」代表取締役社長

浜田 佳久(はまだ よしひさ)です。

 

私は、父が営んできた宝石屋に生まれ、

幼いころから美しいものや美術品、

そしておしゃれが好きな学生時代を過ごしました。

 

宝石の中では特に、ダイヤモンドと真珠が好きで

これまでの約四十年間のバイヤー経験を通して、

ものの価値や見る目を養って参りました。

 

今回このようなコラムを書かせていただくに至ったのは、

大きな変革期を迎えているダイヤモンド業界の中で、

正しい知識と情報を発信することが、

皆様の間違いのないダイヤモンドの買い方や

選び方につながると考えるからです。


本日までお話ししてきた

「藤田画伯とダイヤモンド」ですが、

核心となる奇策についてのエピソードは

次回にお伝えするとして、

今回は画伯を取り巻く

画家たちとの逸話をお届けします。

 

その画家たちのうちの一人に、

パリの街角を描き続けた

萩須高徳氏がいました。

 

藤田画伯は戦後いち早くパリへ

出国するため、GHQとフランス大使館に対し

必死でビザの申請を行なっていましたが、

戦後昭和23年になっても出国許可が下りず

悶々と待ち続けていました。

 

同じくパリ行きを熱望していた

萩須氏からの相談を受け、

乞われるままに渡航申請手続きを

教えていました。

 

ところが昭和23年10月のある日、

新聞で、「萩須氏パリへ」の報道を

目にした画伯は驚き、怒り心頭となったようです。

 

それまで内密にことを運び、

準備を手伝わせておきながら、

自分より先に、また自分に一言の断りもなく

出国して行った萩須氏に、

心底腹がたったであろうことは

容易に推察されます。

 

藤田画伯は、

自身が一番にパリに行くことを考えて、

パリでの生活の糧となるダイヤモしっかり

用意を済ませ、準備万端整えていたのに、

萩須氏に出し抜かれたのですから、

その屈辱感たるや、相当なものだったようです。

 

これも戦争画家であったことや

GHQとの関係など、

萩須氏より複雑な問題を抱えていたことが

一因だったようです。

 

最終的に画伯は

まずアメリカに渡りニューヨークの

美術学校で1年ほど教壇に立ったのち、

ようやくパリへのルートが開かれ、

晴れて羽田から飛び立って行ったのです。

 

そのバックの中に

ダイヤモンドが入っていたのですが、

その携行方法こそが

「あっ、なるほど、さすがは」

と唸らせる奇策だったのです。

 


株式会社ハマダ宝石時計店

ジュエリーショップ・VANillA(ヴァニラ)

代表取締役社長 浜田 佳久

 

広島県広島広島市福山福山市のVANillAヴァニラの代表取締役社長

 

1949年生まれ。福山市、広島市に店舗を構え、今年で創業73周年を迎える宝石専門店の代表。

約40年もの間、ダイヤモンド、色石、真珠など、数々の宝石のバイヤーとして多くの目利き

をしてきた経験と審美眼を持つ。

 


【 メディア情報 】

 

◆ 今回のコラムは、2022年10月1日に発行された

広島圏の情報誌

 「 経済リポート・1784号 」に掲載されました。

 

◆ RCCテレビ「 イマなまっ!」にて、

ヴァニラが出演・紹介されました♪

 


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