VANillA MAGAZINE

【社長 Blog】『宝石のプロが伝える大事な話 – ダイヤモンドの情報開示 –』第22回:流転する王侯貴族の宝飾品

2022.05.25 #社長のBLOG

宝石のプロが伝える大事な話「 ダイヤモンドの情報開示 」

【 第22回 】

流転する王侯貴族の宝飾品


皆さまこんにちは。

 

福山・広島の宝石専門店「ヴァニラ」代表取締役社長

浜田 佳久(はまだ よしひさ)です。

 

私は、父が営んできた宝石屋に生まれ、

幼いころから美しいものや美術品、

そしておしゃれが好きな学生時代を過ごしました。

 

宝石の中では特に、ダイヤモンドと真珠が好きで

これまでの約四十年間のバイヤー経験を通して、

ものの価値や見る目を養って参りました。

 

今回このようなコラムを書かせていただくに至ったのは、

大きな変革期を迎えているダイヤモンド業界の中で、

正しい知識と情報を発信することが、

皆様の間違いのないダイヤモンドの買い方や

選び方につながると考えるからです。


前回は交換価値の最たる物が

大粒のダイヤであると

お話ししましたが、

今回はマクロ的な情報から

お伝えしたいと思います。

 

第一次世界大戦後の混乱が

続く1920年前後、ヨーロッパでは

宝飾品・資産品に

何が起こったか?

 

ヨーロッパを支配していた

各国の王侯貴族の民主化、

社会主義化による

没落・衰退が起こり、

自国よりも安全な地への

逃避行が始まりました。

 

そこで生活の糧とした物が

宝飾品のダイヤ、ルビー、サファイアなどです。

 

なぜ宝飾品だったかといえば、

金はもっとも交換価値の高い物の

筆頭ではありますが、金の10を持って

歩くのは、とても重すぎて

現実的ではありません。

 

絵画などの美術品は大きくて壊れるなどの

理由から、もっと有効で「身軽」に

「すばやく」安全な土地に移動して、

その地で食料やその他の物品に

「交換」するのにもっとも適した物が

宝飾品であったわけです。

 

またこうして市場に出回った

最上級品の宝飾品を買い取り、

再度加工しなおして

市場に売り出し

巨額の財をなしていったのが、

今みなさんがご存じの

海外の有名ブランド

メゾンの一角でもあります。

 

宝飾品にしても金にしても

美術品にして交換価値の高い物に

なればなるほど、一つのところに

とどまり続けることはありません。

 

ヨーロッパでは古くから、

宝飾品は30年の周期で持ち主を

転々とするといわれています。

交換することによって

生活の糧にするにせよ

利益を得るにせよ、

何人もの所有者の手を渡り歩き、

その時代の交換価値として

生き続けてきたのが宝飾品です。

 

次回もこの続きを探り掘りしてまいります。


株式会社ハマダ宝石時計店

ジュエリーショップ・VANillA(ヴァニラ)

代表取締役社長 浜田 佳久

 

広島県広島広島市福山福山市のVANillAヴァニラの代表取締役社長

 

1949年生まれ。福山市、広島市に店舗を構え、今年で創業72周年を迎える宝石専門店の代表。

約40年もの間、ダイヤモンド、色石、真珠など、数々の宝石のバイヤーとして多くの目利き

をしてきた経験と審美眼を持つ。

 


【 メディア情報 】

 

◆ 今回のコラムは、2020年11月1日に発行された

広島圏の情報誌

 「 経済リポート・1715号 」に掲載されました。

 

◆ RCCテレビ「 イマなまっ!」にて、

ヴァニラが出演・紹介されました♪

 


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