VANillA MAGAZINE

【社長 Blog】『宝石のプロが伝える大事な話 – ダイヤモンドの情報開示 –』第44回:藤田嗣治とダイヤモンドー⑨

2023.01.25 #社長のBLOG

広島県広島広島市福山福山市のVANillAヴァニラの宝石のプロが伝える大事な話ダイヤモンドの情報開示

宝石のプロが伝える大事な話「 ダイヤモンドの情報開示 」

【 第44回 】

藤田嗣治とダイヤモンドー⑨


皆さまこんにちは。

 

福山・広島の宝石専門店「ヴァニラ」代表取締役社長

浜田 佳久(はまだ よしひさ)です。

 

私は、父が営んできた宝石屋に生まれ、

幼いころから美しいものや美術品、

そしておしゃれが好きな学生時代を過ごしました。

 

宝石の中では特に、ダイヤモンドと真珠が好きで

これまでの約四十年間のバイヤー経験を通して、

ものの価値や見る目を養って参りました。

 

今回このようなコラムを書かせていただくに至ったのは、

大きな変革期を迎えているダイヤモンド業界の中で、

正しい知識と情報を発信することが、

皆様の間違いのないダイヤモンドの買い方や

選び方につながると考えるからです。


前回、ダイヤを大量に買い集めることのできる

藤田画伯の懐事情はよく知らないと

申し上げましたが、どうやらとんでもないほどの

資産を持っていたとのことです。

 

その訳は、戦争画伯として

GHQに糾弾されそうになった折、

藤田のパリ時代の活躍を知っていた

GHQの担当者が何かと気配りをしてくれ、

GHQ上層部に縁を繋いだことにあるようです。

 

その結果、上層部とその夫人たちからの

絵の依頼がひきも切らず、藤田自身

「俺の絵はピカソ並みだよ」と

口癖にするほど価格も高かったようです。

 

アメリカに売るのも

日本の画商に売るのも

同じ相場であったことから、

彼の懐には相当な金が

転がり込んだと見られます。

 

畳の下に現金や大量のダイヤを

隠していたのも事実で、

それも5カラットや6カラットなど

今でも希少な大粒のダイヤを、

画材商を通じて手に入れていたそうです。

 

斜陽族が手放す宝石類の売買に

熱を入れた画伯は、買い手筋の中でも

上得意の一人であり、念願のパリへ

行っても3年から5年は楽に暮らしていけるだけの

ダイヤを用意していたようです。

 

それにしても戦前・戦後のあの時代に、

旧宮家などの上流階級とはいえ、

5カラット、6カラットの大粒ダイヤが

所有されていたことは驚きで、

現代の宝石業界に身を置く私の感覚からしても、

当時の上流階級がいかに

一般社会と別世界であったかを思い知らされます。

 

第一次世界大戦後のヨーロッパで

王侯貴族が生活の糧に売り出した宝飾品を、

多くの宝石商が買い集め、

それをリフォームして売却し、

莫大な利益を得て世界に冠たる

一流ブランドに成長していった話は

よく知られていますが、

日本でもよく似たストーリーが

展開していたのです。

 


株式会社ハマダ宝石時計店

ジュエリーショップ・VANillA(ヴァニラ)

代表取締役社長 浜田 佳久

 

広島県広島広島市福山福山市のVANillAヴァニラの代表取締役社長

 

1949年生まれ。福山市、広島市に店舗を構え、今年で創業72周年を迎える宝石専門店の代表。

約40年もの間、ダイヤモンド、色石、真珠など、数々の宝石のバイヤーとして多くの目利き

をしてきた経験と審美眼を持つ。

 


【 メディア情報 】

 

◆ 今回のコラムは、2022年9月1日に発行された

広島圏の情報誌

 「 経済リポート・1781号 」に掲載されました。

 

◆ RCCテレビ「 イマなまっ!」にて、

ヴァニラが出演・紹介されました♪

 


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